Y・E・ヤン(韓)主将率いるアジアチームと、ホセ・マリア・オラサバル(スペイン)主将率いる欧州チームが名誉をかけて激突する第7回 ザ・ロイヤルトロフィは現地時間20日、中国のドラゴンレイクゴルフクラブを舞台に開幕。両チーム8人ずつの選手がフォーサム(1つのボールを2人が交互にプレーする)、フォーボール(2人のうち良い方のスコアを採用)、シングルスのマッチプレーで3日間しのぎを削り合う。

 この戦いに誰よりも意欲を燃やしているのがアフィバーンラトだ。そもそも、この大会は一昨年に死去したスペインの英雄、セベ・バレステロスが熱望して立ち上げられたが、その舞台となったのがタイだった。ロイヤルトロフィの“ロイヤル”は、まさにタイ王国。1946年から在位しているラーマ9世(プーミポンアドゥンラヤデート)現国王のサインがあるトロフィが用意され、当初はタイで行われていた。

 そのラーマ9世は現在86歳。高齢もあって約4年間入院していたが、今年8月に退院している。この時、タイ国民が揃って歓喜したのは記憶に新しい。「タイの人々は国王を愛しているから、具合が悪いとみんなが悲しい。僕は医者じゃないから、国王のサインがある(ロイヤル)トロフィ」を手にするためにいいプレーをすることしかできない」と、熱く語り、アジアチームの連覇に自信をのぞかせた。

「アジアのゴルファーもワールドクラスのプレーヤーとともに戦えることを見せたいだけなんだ」とも付け加えたアフィバーンラト。日本ツアー賞金王、松山英樹が故障で直前に欠場した状況下、アジアンツアー賞金ランクNo.1の男がチームのポイントゲッターとなるのは間違いなさそうだ。


ゴルフ界のカリスマ、グレッグ・ノーマン(豪)がホストを務め、トッププレーヤー24人が集結して2人1組で激突するオフシーズン恒例のチャリティイベント、フランクリン・テンプルトン・シュートアウトが現地時間15日、フロリダ州のチバロンGCを舞台にスクランブル方式(2人がティーショットを打ち、良い方のボールを採用。そこからまた2人が第2打を打ち、良い方を選択して進む)による最終ラウンドの競技を行い、14アンダー58の爆発的スコアをマークしたクーチャー&イングリッシュ組が通算34アンダーで逃げ切って優勝を飾った。

 3日間それぞれ違う方式で競われる本大会。初日のモディファイドオルタネート方式(2人がそれぞれティーショットを打ち、良かった方のボールを選択。選択されなかった方のプレーヤーが2打目を打ち、交互にプレーする)で8アンダー、2日目のベターボール方式(2人が各々自分のボールでプレーして、良い方のスコアを採用する)で12アンダーと着実にスコアを伸ばした2人は、この日も12組中ベストのスコアを叩き出し、単独2位に入ったレティーフ・グーセン(南ア)&フレデリック・ヤコブソン(スウェーデン)ペアに7ストロークの大差をつけ圧勝。7打差Vは第1回大会が行われた1989年にカーティス・ストレンジ&マーク・オメーラ(ともに米)組が記録した最大ストローク差優勝記録に並ぶものとなった。


前日にコース記録と並ぶ10アンダーを記録したウッズだったが、雨や風に見舞われた3日目には比較的困難なラウンドを強いられた。

 ウッズはこの日、2ボギー2バーディーのパーでホールアウトし、2位をキープしたザック・ジョンソン(Zach Johnson、米国)との2ストローク差を守った。

 ジョンソンは9番でバーディーを決め、ウッズと1打差のリードを得て首位に立ったが、12番と14番でダブルボギーを叩くなどして2位に戻り、ウッズにさらなる圧力をかけることはできなかった。

 3位にはこの日スコアを3ストローク伸ばしたバッバ・ワトソン(Bubba Watson、米国)が、通算7アンダーでつけた。

 ワトソンは、この日アンダーパーを記録した4人の選手のうちの1人で、この中には元世界ランク1位のロリー・マキロイ(Rory McIlroy)も含まれた。